LET第57回全国大会は、2017年8月5日~7日に、名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎にて開催されました。
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全国大会を振り返って
高橋美由紀(愛知教育大学)
第57回全国研究大会が8月5日~7日の日程で開催されました。会場は、過去2回の中部支部担当(柳善和・尾関修治実行委員長)と同様の名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎でした。5日のワークショップ290名、6日・7日には延べ約600名の参加があり、皆様方のお陰で成功裡に終了できましたこと本当に感謝しております。残念なことに台風の影響で7日午後のプログラムをキャンセルせざるをえませんでした。発表予定であった先生方、また、これらの発表を楽しみにお越し頂いた皆様、大変申し訳ありませんでした。
今年度のテーマは「外国語教育の未来:アクティブラーニングの資するもの」でした。これは新学習指導要領を踏まえて題したものですが、もとよりLETの諸先輩方の研究が礎となったテーマであったことを改めて認識しました。そして、過去から未来へ、脈々と続く「LETの魂」を引き継いで次にバトンを渡すべく、様々な人々との「縁」を深く感じた研究大会でもありました。
LETの歴史を紐解くと、前身のLLAで、私の恩師(岐阜大学教育学部附属中学校 内野孝夫教諭、臼井泰教諭)が、45年前に東海地区で初めて導入されたLL教室を活用し「主体的・対話的」な授業で「生徒の深い学び」が育成されたという内容の研究発表をはじめとして、学習者の自学自習やグループワークによる学習等、「アクティブラーニング」の研究の黎明期が認識できました。今回の発表でも、ICTを活用した授業実践研究、及び、研究者と実践者、賛助会員様との協同研究等、小・中・高・大の各々の学校現場で求められる取り組みについて知見を広げ、議論を深めることができたと思いました。なお、発表件数は85件(公募シンポジウム、研究発表44件、実践報告17件、賛助会員プレゼン11件、ポスター発表10件)、及び、パネルディカッション1件でした。
講演は2件で、松本茂先生(6日)からは「英語教育新時代に向けて」という題で、これまでの日本の英語教育の課題から、2030年を見据えた今後の英語教育のあり方までをお話頂きました。バトラー後藤裕子先生(7日)からは「外国語学習を促進するゲーム要素―子どもの視点からの考察」という題で、子ども達が実際に外国語学習で活用するゲームを創る事例研究から、ICTを活用したアクティブラーニングについてお話頂きました。どちらも会場一杯の参加者となりました。
また、5日の16件のワークショップでは、明日の授業に即活かせる実践や研究手法を体験的に学ぶことができました。6日の懇親会では、136名の方が集い、研究について語り合い、親交を深めることができました。元LET会長の大八木廣人先生と木下正義先生には、十八番で懐かしい「サンタルチア」のお歌のワンフレーズをお願いしました。
本大会では、女性パワー、及び、若手のパワーはもとより、中部支部の支部役員と全国役員の先生方が一丸となって実行委員としてご尽力頂きました。とりわけ、事務局長の西尾由里先生、会場校担当者の工藤泰三先生、副支部長の伊藤佳貴先生、犬塚章夫先生、柴田里実先生をはじめとし、多くの支部役員の先生方、また、準備から撤去まで蒸し暑い場所での仕事を笑顔でしてくれたアルバイトの名古屋学院大学の学生さん達には本当にお世話になり感謝しております。
最後になりましたが、中部支部を支えて下さっている支部会員の先生方のお陰で、本大会の実行委員長の役目を無事に果たすことができ、次の関西支部へとバトンを渡すことができます。本当にありがとうございました。